星医会 東海大学医学部同窓会
 
 会報(第32号)
 〜平成17年3月1日発行〜


卒業生が活躍する病院8
「星医会誌に寄せて」
綾瀬厚生病院理事長 阿部 聡

 わが綾瀬市は人口8万、県央地区のほぼ中央に位置している町です。しかし、こと医療に関しては、交通のアクセスの悪さ(市内に駅が一つもない!)ゆえか、市全体でも病院は3箇所しかなく、また診療所を含めても、市内に医療施設は20ほどという寂しい状況です。そのため当綾瀬厚生病院は現在ベッド数179床(今年8月からは191床に増床の予定)の中規模病院ではありますが、市民病院的な位置づけにあり、行政、市民からもより一層の機能の充実を期待されております。
 当院は昭和56年7月の開業以来、星医会の先生方には大変お世話になって参りました。特に脳外科の伊藤薫先生には当院の副院長をお務め戴いております。とかく病院というものは、セクション間の連携がスムーズに行き難く、このために組織全体の力を十分に発揮できずにいることが多いように思います。これは当院も同じことで、縦横の意識統一に苦慮しておりますが、伊藤先生が副院長に就任されてより院内の各委員会も活性化し、何よりこれまでは、漫然と集まって不満を並べ立てるのみで終わっていたものが、きちんとした結論を纏められるようになりました。まさに長足の進歩であり、伊藤先生のお力によるものと感謝しております。さらにご専門の脳外科に関しましても、伊藤先生は当綾瀬市内唯一の脳外科医であり、彼以外には当市内に脳外科手術を行える医師は絶無なのであります。この点では、眼科の白石亮先生も同様でありまして、彼はやはり綾瀬市で唯一の眼科手術を行える医師であります。また白石先生の医局会等における提言はまさに論理的であり、他の盲点をついた鋭い指摘には、はっとさせられることも度々です。そして整形外科においては中瀬古二郎先生と柳澤和裕先生にお出で戴いております。中瀬古先生には当院開設当初から様々な形でお世話を戴いておりましたが、現在は先生ご自身の健康上の問題もあり、通所リハビリ・ステーションの所長と病院顧問をお願いしております。また柳澤先生とは、小生が整形であることもあり度々一緒に手術等をさせていただいておりますが、その診療技術の確かさはもちろん柳澤先生の患者さんに対する態度にはまことに敬服の念を抱かされます。小生は個人的には医療はサービス業ではない、ただ単にこれまでの医療人の態度が悪過ぎただけだと、むしろ患者さんの多くが望んでおられるのは、医師も含めた医療職員と患者さんとの心理的距離が近い病院ではないかと思っております。そして柳澤先生はそれを実践している先生ではないかと思うのです。
 さて、そして真打ち登場でありますが、昨春より産婦人科の篠塚孝男先生にお出でいただいております。驚いたことに、綾瀬市内には出産の出来る施設が一箇所もないのです。全く自慢にはなりませんが・・・。行政や市民からの要望が強く、今年の8月には産科の診療を開始できる見込みでありますが、篠塚先生には多大なご苦労をおかけしております。現在、既に婦人科の診療をお願いしておりますが、不便な仮住まいの外来にも拘わらず、一言の愚痴も仰らないどころか、いつもニコニコとしておいでになるという、まさにお人柄の偲ばれる先生であります。また、当院へお出でいただく以前に他の先生方から伺っていたことですが、本当に手術のお好きな(語弊がありますが)先生でいらっしゃいます。いつも以上にニコニコと笑顔で手術をなさっているお姿を拝見しておりますと、恐縮なことではありますが、なにか微笑ましい気持ちにさせられます。けだし達人というべきでしょうか。この他にも非常勤として、脳外科の佐藤修先生、外科の大谷泰雄先生、形成の西村正樹先生、内科の斉藤真先生、小児科の石黒寛之先生など大勢の先生方のお世話になっております。まさに貴会会員の先生方なくしては当院の運営は成り立たず、また星医会なくして綾瀬市の医療は成り立たないということなのであります。これは決して誇張ではありません。  
 小生は貴会賛助会員第一号でありますが、小生自身、新設医大出身ということもあり、ついつい小生の母校と東海大学を比較してしまう癖がございます。で、完全に負けております。もちろん、小生の母校が・・・。貴会の先生方とお付き合いをさせていただくようになって以来、小生が強く感じ続けてきたことは、大学全体がとても卒業生を大事にしておられるということ、卒業生の縦横の連携がとても密であるということであります。そして、この優れた校風の中心をなすのが星医会であるということであります。
 貴会の益々のご発展をお祈り致しますとともに、今後も綾瀬の医療を宜しくお願い申し上げます。


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