星医会 東海大学医学部同窓会
 
 会報(第34号)
 〜平成18年3月1日発行〜


卒業生が活躍する病院9

山近記念総合病院
病院長 久保田 光博

 当医療法人尽誠会山近記念総合病院は小田原市の東、国道1号線に沿い、北に富士山、南に相模湾を臨む景観の地に位置しています。昭和31年(1956年)に山近勝美先生が有床診療所として開設して以来50年になりますが、現在では病床数は152床、平均在院日数は15日、外来患者数は1日約550人で、年間手術件数は1500件、年間検査件数は上部消化管内視鏡4300、下部消化管内視鏡980、気管支鏡70、CT 4400、MRI 2900、超音波検査9200、IVR 180となっています。職員総数は220名強、常勤医師は22名で、診療科として内科、循環器科、外科、脳神経外科、整形外科、産婦人科、泌尿器科、眼科、耳鼻科、皮膚科、形成外科を有し、急性期疾患に対応する地域の基幹病院として、「広く市民に科学的かつ適正な医療を提供する」ことを基本理念として職員一同日々努力している状況です。新しい時代の地域の要請に応え、常に最新・最善の診療を行なうべく新しい診療器具・装置、新しい診療技術の導入にも取り組んできました。日本外科学会、日本消化器外科学会、日本乳癌学会、日本眼科学会、日本超音波医学会等認定の研修施設にもなっています。平成12年に日本医療機能評価機構の認定を他院に先駆けて取得し、昨年その更新を行ないました。平成16年には隣接してクリニックを開設し外来部門を分離、また同時に電子カルテ・オーダリングシステムの導入を決行しました。
 杉田輝地現理事長は東海大学外科創設直後からのメンバーで現在非常勤教授、外科同窓会組織である刀鴎会の会長も務めており、私も東海大学病院開設時の外科研修医で、現在非常勤講師です。また、消化器外科・乳腺外科・UAEなどのIVRを得意とする佐藤哲也副院長、現在当院の不妊治療に精魂を傾けている本田育子先生、また秋田谷 直耳鼻科医長も長く東海大学に勤務した経歴を有するなど、当院が東海大学と長く深い関係を有していることがお分かりいただけるかと思います。
 それでは東海大学の卒業生についてはどうでしょうか。当院外科には以前より大学より若手医師を派遣して貰っていますが、現在当院で常勤医として活躍している先生方をご紹介しましょう。内科医長の林 芳弘先生(2期生)は呼吸器内科を専門とし当院の内科診療の中核を担っていて、その穏やかで冷静な診療姿勢は周囲の厚い信頼を得ています。外科医長の津久井 優先生(3期生)は内視鏡診断と手術を中心に当院の消化器外科診療を牽引してくれています。元々当院は早くから内視鏡手術に取り組んできましたが、津久井先生の赴任以来、胆道系だけでなく消化管領域でも内視鏡手術件数が急増しています(胆道・虫垂は9割、直腸・大腸は3割が腹腔鏡下)。細川丈志先生(7期生)は循環器科医長でカテーテル技術は飛び抜けて優れ日本有数で、現在では地域の先生方からも信頼され当院の心カテの検査・治療件数は年間1000件を越え西湘・小田原地区では最も多くなってきています。脳神経外科は2000年以来東海大学より常勤医師を派遣してもらっており、最近の手術件数の増加は著しく現在柴田将良先生(9期生)が東海大学からの応援も得て脳血管障害、脳腫瘍などの手術に活躍しています。当院の整形外科にも本年1月より安間基雄先生(9期生)が新たに赴任され、今後の活躍が期待されています。市原明子先生(19期生)は東海大学外科学教室から派遣され3年目ですが、一般・消化器外科と救急診療に力を発揮し同僚や看護職員の信頼も厚く引き続き当院での勤務継続を熱望されています。また、山崎明久先生(8期生)が週1回の形成外科外来を担当され、自科の手術のほか乳房再建手術なども多く手がけてくれています。
 このように今まで当院を支えてくれてきた東海大学卒業生の先生方を思い浮かべるとき、多くの先生方がそれぞれしっかりとした個性を持ち、同時に優れた診療技術を身につけていることが再確認されます。それは東海大学の医学教育と卒後修練システムの成果であろうかと思います。今後も引き続き東海大学より多くの若手の先生方が当院に派遣され共に働くことができればと期待は大きいのですが、当院での豊富な臨床経験は必ずや診療の更なる実力向上に役立ち大きな自信につながるものと信じております。


卒業生が活躍する病院10

ジャパンメディカルアライアンス
海老名メディカルプラザ 院長
海老名総合病院 内科系診療部長 鄭 義弘(7期生)

 小田急線に乗り車窓を眺めますと、相模川の東の田園地帯にたたずむ病院を目にされたことがあると思います。私は、旧第6内科から10年前にこの海老名総合病院に出向しまして、4年ほど前に大学を辞してから、昨年度より現職で奉公させていただいております。
 海老名総合病院は約20余年前に開設され、機能分化を進めつつも(東日本循環器病院において循環器、脳神経、糖尿病、腎・膠原病の各センターを運営、海老名メディカルプラザにおいて一般外来診療を担当)ひたすら地域住民の方々の急性期医療の需要に応えるべく、多くの諸先輩方とともに努力し現在に至っております。両病院をあわせた届け出病床数は約720床で、診療科目は精神科を除くすべての診療科を有しております。運営主体は特定医療法人JAPAN MEDICAL ALLIANCE(http://www.jinai.jp/)で、上記のほか、健診部門、介護老人保健福祉事業、埼玉県に東埼玉総合病院等も運営しております。現在、私共の法人海老名地区においては、私、臨床研修医も含め総勢20名の東海大学の卒業生がおりまして、大変心強く感じているところであります。
 海老名総合病院内科系診療部の消化器内科では私のほか、(以下敬称略)五十嵐宗喜、田島博人、斉藤哲彦が多くの消化器領域の症例に、日夜院内を走り回るかのように対応に追われております。また、今年度から一般の急性期病院での研修を目的に、総合内科から半年交代で出向している伊藤正仁、吉野克彦両名は専門診療科の特定できない多様な症例をしっかりカバーしています。血液内科では佐藤浩司、渡辺茂樹、坪井康介が一般内科的診療も担当しながら、無菌病室も有する病棟で専門的治療を担っています。特に佐藤は現在、外来診療棟(海老名メディカルプラザ)の内科系部長として外来診療を中心に担当しています。みんな専門的診療に多忙な中においても、general physicianとしての自覚をもち、日々情報を共有しあいながら診療と研修医教育にあたっております。また、呼吸器外科では吉野和穂が大学からの非常勤医師の協力のもと常勤一人で頑張っていますし、皮膚科では八木葉子、赤坂江美子が多くの外来患者ばかりか、二施設の入院患者の往診も含めて奮闘して頂いています。さらに当院の耳鼻咽喉科は日本医科大学からの派遣ですが、医長で活躍している中嶋博史は15期生で野球部に所属していました。東日本循環器病院の神経内科には、風張昌司、政所広行、大貫知英、佐藤 晶の4名が脳神経疾患の診療を担当しています。また東京女子医大からの派遣の循環器内科の山内貴雄も12期生で、心臓血管センターで活躍しています。また当院には、北は福島県立医科大学から南は九州大学の卒業生まで、一般病院での研修を希望してきた元気で優秀な12名の臨床研修医が在籍しています。このうち金 伯士、小松昌道の2名は東海大学の卒業であり、モチベーションも資質も負けず劣らず頑張っている姿はとても頼もしい限りです。
 さて、ご存知のように、平成18年度以降は診療報酬の改定をはじめとして、大きな、そして早いスピードでの医療制度改革が推し進められようとしています。院内の業務運営改革は勿論ですが、すでに医療機能の分化の必要性が言われているように、疾病の予防から急性期疾患の診断と治療、さらには慢性期、療養型医療までを単独施設で完結できる状況にはなく、これからは施設の特色を生かしながら、機能分担、医療連携を進めてゆくことが重要な時代になってきています。そのためにも、今一度一般臨床医として、第一線の医療機関としての原点に立ち返り、“total health care alliance”として地域に密着した連携を通じての地域完結型の医療をめざした取り組みを積極的に展開してゆく計画です。
 数年来、我々を取り巻く厳しい環境の変化が取沙汰されており、財政面でも患者対医療者間の関係においても難しい時代なってきていることも事実でしょう。しかし、どのような時代にあっても、「医療の質と安全」を求める患者側ニーズを的確に捉え、患者中心の安心と信頼の得られる診療姿勢があれば必ず道は拓けると信じています。これは、私共の法人施設が開設以来一貫した理念として掲げてきた姿勢に他ならず、Hospital(Hospis, Hospitalityと同じ語源で、宿を提供し人を受け入れ世話をする)、Therapy(Therapenein:人に仕える)という言葉の持つ意味、東海大学でも言われている「名医よりも良医たれ」の言葉にも通ずるものと考えています。
 当法人施設のあるこの地域は、幸いにも東海大学に程近く、近隣にも東海大学卒業生の多くが診療に携わっておられます。今後とも「星医会」としての繋がりはもとより、地域医療連携の面でも、会員諸氏、東海大学のご指導とご鞭撻を賜りたいと切に願っております。また、当施設に少しでも関心がおありの諸氏は、お気軽に私宛ご連絡くださればと存じます。
末筆ながら東海大学医学部と皆様の益々のご発展を心より祈念いたします。


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