星医会 東海大学医学部同窓会
 
 会報(第45号)
 〜平成23年9月1日発行〜


巻頭言

「星医会と東日本大震災」
星医会 会長  金渕 一雄(2期生)

 東日本大震災では、多くの方々が甚大な被害に遭われており亡くなられた方々にも心からのご冥福をお祈りいたします。またこれからの復興にも星医会として協力支援をしたいと思っております。
 さて大震災から4ヶ月を過ぎて、ライフラインや交通事情なども当時に比べてだいぶ改善しているようですが、三陸沿岸の被災地では、いまだに住宅事情や就職もままならず、漁業関連事業の再開までにはいたっていない様子です。巨額の負債、二重ローン、再就職、原発事故での避難などいまだに大震災の暗いトンネルから抜け出せない状況であります。この大震災は、星医会創立30周年で芽生えた母校の仲間意識が、確実に会員の魂にも根付いているのか大きく試される出来事でした。

<第31回星医会総会・東日本大震災復興支援講演会>
 開催前日に急遽延期と致しました3月13日の第31回星医会総会を東日本大震災復興支援講演会として6月
12日に開催いたしました。野二郎学長、今井裕医学部長、猪口貞樹付属病院長、幕内博康病院本部長、中村宏同窓会会長をはじめとして140名以上の教職員と会員に参加していただきました。初代医学部長の 佐々木正五先生はご高齢ですが、毎回星医会総会には必ず御出席いただき、今回も「東海大学の船を医療救護支援病院船として、災害地へ派遣できないか」と90歳を越えても若い我々に新しい提言をしていただいております。
 講演は、@気仙沼で被災された志田整形外科医院 志田 章院長(8期生)に「燃ゆる気仙沼を体験して」と題して、自院の3階で50名の患者さんや従業員の方々と津波から逃れ翌日ヘリコプターで救助されるや、避難所では直ちに医療救援活動にはいり、武蔵村山からバイクで故郷に駆けつけた久保幸祐先生(8期生)とともに働いたこと、5月には長野県から自ら運転してきた自家用車をおいていってくれた松林祐司先生(6期生)など深い同窓生の絆を体験したこと。 A石巻で被災した宮城クリニック宮城秀晃院長(4期生)には「石巻の精神科医が体験した東日本大震災」と題して、救助されるまで自院の2階で20名の患者さんや従業員と過ごした3日間の様子や児童精神科医師の立場から避難所での子供たちのケアや診療について、また自宅避難者のためにと星医会支援セット(ガスコンロ、ボンベ、レトルト食品、鍋、懐中電灯など)を考案して九州を中心とした西日本の星医会会員に要請し、送られてきた160セット以上を自ら牡鹿地区まで配ったことなどを講演していただきました。
 いまだに帰宅できない原発事故避難の会員もおりますが、この講演会で「建学の精神」と「名医より良医を目ざす」を今一度思い出して会員の絆を深めて、被災体験を共有することで、医師として震災時にどのような医療救援活動をすればよいかを考えるよい機会となりました。今後も星医会として支援を続けていきたいと思います。


<会員の絆を再認識>
 昨今のマッチング制度により母校に残って研修医を過ごせる卒業生が減少している状況は同窓会にとっての連帯意識がだんだんと薄れていき、一般編入学生(学士)が40%の東海大学医学部は、医師育成の職業訓練大学校になってしまうのか、このまま卒業生が母校を思う心、連帯感、帰属意識などがなくなってしまうのかと不安を感じていました。しかし大震災をきっかけに実は6年間の学生生活で築かれていた仲間意識(クラブ活動、学生活動、国家試験対策など、医師として活躍する日々を目指して学んだ母校の先輩後輩を超えた仲間を思う気持ち)が、魂の奥深くに宿っていたことが判明しました。 それは、次のような支援活動に現れております。

<会員が行った支援>
 物資が不足していたなかで九州を中心とした西日本の会員の御支援に大変感謝いたします。
 @東海大学同窓会星医会支援セットを九州地方を中心に全国の会員から石巻へ送られた東海大学関係の方々や会員(敬称略) (精神科教員):林 雅次先生、狩野力八郎先生、白倉克之先生、岩崎徹也先生 (精神科同窓生):1期:河野正明、中村世郎、4期:篠原 隆、11期:山本賢司、16期:矢野 広、17期:大屋彰利、18期:物部長承、26期:小錦一平 (同窓生)2期:池田正見、濱田朋久、伊東秀夫、3期:松前光紀、後藤安正、小笠原俊夫、後藤研一郎、高宮登美、里 悌子、4期:鈴木淳夫、鈴木 潤、北田 守、藤田正幸、荒井 慶子、安田國士、谷亀光則、只木行啓、宮川和子、山田奈生子、萩原 忍、米田義典、宮川裕子、谷口亮一、吉田貴彦、宮本 壮、浅野充也、山路修身、仲村 準、松田弘之、古田由紀子、福島正人、徳永雅仁、山崎 剛、千葉昌宏、富永智加子、佐藤彰子、武藤信美、蓑手善哉、北村 真、金山一郎、日高康博、5期:高島健二、6期:下田光一郎、鶴 敏彦、加賀基知三、7期:渡辺俊之、 坂根浩弥、森 哲、石田秀樹、諌山士郎、8期:佐野暢彦、前田篤志、10期:姫野浩毅、11期:生田義浩、13期:檀野雄一、姫野信治、末光昭子、16期:森 洋、20期:首藤 純、21期:米満弘一郎、東海大医短卒:安部美代子、星医会事務局、
 A津波で家が流された看護師や従業員の皆さんに生活必需品を釜石の厚生病院、のぞみ病院へ送られた会員と病院名です。(敬称略)
(関東地方)武蔵村山病院、星医会事務局、5期:上村 誠、8期:久保幸裕、1期:河野正明、
(中部地方)3期:須知雅史、(四国地方)7期:坂根浩弥、
(九州地方)3期:後藤安正、4期:平岡直美、7期:諌山士郎、8期:佐野暢彦、17期:政所広行、11期:冬野玄太郎、13期:檀野先生、3期:高宮登美、5期:高島健二、6期:下田光一郎、8期:前田篤志先生、11期:生田義浩、13期:末光昭子、21期:米満弘一郎、4期:萩原 忍
 B震災直後には東海大学病院がDMATとして救急救命センターから医師を派遣しました。3月末から5月まで、石巻を中心にに医療支援チームを交代で派遣しました。(医師、看護師各2名、薬剤師、事務員各1名で3泊4日)

<義援金の募集>
 津波や原発事故避難などでご自宅や医院・病院再開に向けて巨額負債、二重ローンなど金銭的に困っている会員への募金ですが、7月末で90名余りのご入金をいただいておりますこと大変感謝いたしております。
現在開設している義援金の口座は9月まで募集しておりますのでよろしくお願いいたします。
<東北地方の会員被災状況>
 青森県、秋田県、山形県在住会員には、大きな被害はなかったようです。岩手県、宮城県、福島県の三陸沿岸での被災や福島第一原発事故周囲での避難に関する状況は他に会報や星医会ホームページをご参照ください。
<星医会の災害支援や会員安否確認の方法>
 会員の安否や被災状況の確認方法が充分確立されていないことが判明しました。
これから次のような全国的な連絡網が必要とおもいます。第一に安否確認や支援活動のためにも充分に現住所や勤務先が確認された会員名簿を発刊すること、第二に震災で体験した連絡方法として電源があればメール(携帯>PC)が大変役立つことがわかりましたので、学年単位(期生会)、支部単位(地域)でのメーリングリストを構築し事務局との緊急連絡にも使用することを考えております。
 最後に、東日本大震災の復旧復興はまだまだこれからですが、星医会としては今後発生するであろう東海南海地震に備えて、東日本から西日本へ支援できるように準備しなければなりません。なでしこジャパンのように「何事も最後まであきらめない気持ちをもって」成し遂げていこうではありませんか。

 2010年度事業報告

 1. 会員状況:正会員:3,141名, 特別会員:148名, 名誉会員:1名, 賛助会員:4名
 2. 役員・評議員:役員改選:会長1名, 副会長4名, 理事11名, 監事2名, 評議員:62名
 3. 理事会開催:@2010/5/12, A2010/7/28, B2010/9/16, C2010/11/24
 4. 評議員会開催:@2010/6/9, A2010/12/1
 5. 支部長連絡協議会開催:2011/6/12(震災のため3/12から延期された)
 6. 慶弔
   1)退職教授 (該当者無し)
   2)逝去された会員
     特別会員 三富利夫先生, 正会員 高橋 正先生(2期生)、
 7. 会報
    第43号 平成22年9月1日発行 3,200部
    第44号 平成23年2月1日発行 3,200部
 8. 第31回星医会総会:2011/3/13 京王プラザホテルにて開催予定が震災の為延期。
 9. 支部総会:(支部・ブロック会)
   2010/6/26 静岡支部会, 2010/7/17 横浜・川崎ブロック会(神奈川支部),
   2010/7/24 湘南ブロック会(神奈川支部), 2010/8/26 大阪支部会
   2010/7/29 愛知・岐阜合同支部会, 2010/9/11 全東北支部会, 長野支部会,
   2010/11/13 県央ブロック会(神奈川支部), 2010/11/27 全九州合同支部会,
   2010/2/5 大分支部会, 2010/2/10 大阪支部会, 2010/2/19 秋田支部会,
   2011/2/26 北海道支部会, 2011/3/27 三重支部会, 2011/3/26
 10. 研究助成
    第17回星医会賞 新田正広先生(25期生)
    星医会賞奨励賞 馬場胤典先生(24期生)
 11. 学生への援助
   ・星医会奨学金:今年度希望者無し
   ・課外活動奨励賞:総会にて3団体表彰、奨励金授与(柔道部, バスケット部)
   ・医師国家試験対策支援(6年生 模擬試験)約100万円
 12. 建学祭(ホームカミングデー:湘南校舎):2010/11/3 学部デモとして参加
   テーマ:「メタボリックシンドローム、肥満、脂肪肝の恐怖」
 13. 全国私立医科大学同窓会連絡会
   2010/10/3   第42回東部会 (当番校:北里大学)
   2010/10/31  第21回全国大会(当番校:東京医科大学)
 14. 神奈川医意会
   2010/10/21 第18回神奈川医意会(当番校:聖マリアンナ医科大学)
   講演「女性医師の活かし方」 丸田智子先生(精神神経科講師)
 15. 年会費自動振替サービス:加入者数 約230名
 16. 協力 東海大学医学部大学院研究科
   文部科学省「がんプロフェッショナル養成プラン」のための「がん治療の最前線」講習会
 17. その他
   ・32期卒業生(105名)
   ・卒業生子弟の入学状況(2010年4月現在):
    卒業:7名, 在校生:30名(6年1名, 5年6名, 4年8名, 3年4名, 2年4名, 1年7名)
             (一般入試19名, 付属推薦10名, 転部1名)
   ・学会主催助成金:
    中島 功(1期生)「日本遠隔医療学会学術大会」
    小林義典(特別会員):「日本不整脈学会−カテーテル・アブレーション関連秋季大会2010」
    高木繁治(特別会員)「日本医療マネジメント学会 第10回神奈川支部学術集会」」
    桑平一郎(1期生):「第194回日本呼吸器学会関東地方会」及び「卒後教育セミナー」

2011年度事業計画

 1. 会員状況:正会員:3,251名, 特別会員:148名, 名誉会員:1名, 賛助会員:4名
 2. 役員・評議員:評議員:32期生参加
 3. 理事会開催:5回/年
 4. 評議員会開催:3回/年
 5. 支部長連絡協議会開催:1回/年, 総会日に開催
 6. 慶弔 退職教授に記念品贈呈
 7. 会報 
    第45号 平成23年9月1日発行予定 4,000部
    第46号 平成24年3月1日発行予定 4,000部
 8. 支部総会
 9. 研究助成
    (1)第18回 @星医会賞 A星医会奨励賞
    (2)星医会学会助成金 
 10 .学生への援助
   ・星医会奨学金:前期2名, 後期2名に貸与予定
   ・課外活動奨励賞:総会にて団体表彰、奨励金
   ・医師国家試験対策支援(6年生 模擬試験)約100万円
   ・5年生全員へクリクラ用白衣1着授与
   ・伊勢原祭(建学祭)援助
 11. 建学祭(ホームカミングデー:湘南校舎):2011/11/3 学部デモとして参加予定
 12. 全国私立医科大学同窓会連絡会
    2011/6/18 第43回東部会 (当番校:帝京大学同窓会)
    2011/11/26 第22回全国大会(当番校:兵庫医科大学同窓会)
 13. 神奈川医意会 :2011/10/15 第19回神奈川医意会(当番校:北里大学)
 14. 年会費自動振替サービス
 15. 協力
    東海大学大学院医学研究科
    文部科学省「がんプロフェッショナル養成プラン」のための「がん治療の最前線」 講習会共
 16. その他



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